ウルトラマンと正義(スタッフM)


私の甥は、ヒーローもののテレビは仮面ライターシリーズとレンジャーシリーズしか見ておらず知らなかったのですが、現在も【ウルトラマンX】ととしてウルトラマンシリーズは続いており、来年で50周年を迎えると新聞のコラムにありました。半世紀にわたり続いているのに驚かされたのと同時に、自分も幼い頃にウルトラマンシリーズを見ていた記憶がよみがえりました。毎回何かしらの怪獣が出てきて人々が逃げ惑うところにウルトラマンが登場し、地球の平和を守るためにやっつけてくれる!!それだけの内容であると思っておりました。
しかし記事には、50年前のスタート当初から一貫して「絶対的な正義は本当にあるのであろうか・・・?」と投げかけ「悪である怪獣や異星人にも、それなりの存在理由や事情がある」ということが描かれてきたとありました。
とある回では、人間の差別と迫害を描いたものであったとのこと。
身寄りのない少年と心優しい怪獣使いの異星人が暮らしていたところ、少年は宇宙人ではないかと疑われ、迫害され、暴徒と化した民衆から少年を守ろうとした異星人は民衆によって殺されてしまいました。その結果、怪獣が暴れだし民衆を襲い始めたところにウルトラマンが登場するのですが、ことの経緯を全て知っているウルトラマンは、ためらいながら怪獣を倒さざるを得なかった、という話だそうです。
現実の世界もそうなのではないでしょうか・・・
ある特定の思想や国を敵とみなし、自らの正義を振りかざして、異なる意見を排除する。戦いが戦いを生む負の連鎖が起きている。こんな時代だからこそ、「相手の事情も考える。相手を理解しようとする姿勢。」が必要なのではないか。とありました。
現在の【ウルトラマンX】の監督は、「たとえ友達と喧嘩をしてしまっても、相手の事情も考えよう!」当いう印象を子供たちに残せれば、と思いながら制作しているとのことでした。
私も、普段からてっとり早く白黒つけたり、一方的な正義感で物事をみたり判断しているのではないかと、ハッとされられた記事でした。